和竿を作るー5
・穂先の加工です。
以下の図は、穂先の構造です。
赤い斜線の部分がグラスの穂先です。
ここでは、5ミリの太さのヘチ竿用の物を使います。
グレーの所が竹のいわゆる穂持ちと言う部分で、
グラスの穂先を差し込む部分です。
まず、ここの加工をします。
1.上の写真の様に、竹の差し込み口の所に、割れない様に糸で補強します。
(糸は何でも構いません。)
2.4ミリのドリルで、まっすぐに、5センチ程の深さの穴を開けます。
穂先が曲がって着くことが無い様に、慎重に行います。
プロは剣先と言う菱形の歯の付いた専用の道具を使いますが、ここでは
一般的なドリルの歯を使います。
剣先と言う道具は、サイズ別にセットで販売されてますが、ばら売りは
してくれないようです。
値段も、結構します。
3.ドリルの歯は万力にまっすぐ挟み、竹の方を回して行います。
一つ目の節の手前まで開けます。
水平に作業するより、ドリルの歯を垂直につけて作業した方が、
楽だと思います。
4.次に、5ミリのグラスの穂先の根元を、その竹(穂持ち)の穴に、ピッタリ合わせて
削ります。
穂先は、縦に削らずに、必ず手で回しながら、横向きに削ります。
ノギスを使って計りながら、慎重に作業します。
(ノギスを新しく買う場合は、デジタルの物が使い易いでしょう。
値段も手頃な物が有ります。)
最初は180~250番位の粗い紙やすりを使い、途中からは
800~1200番位の細かな物で、仕上げて行きます。
楕円になったり、穂先の中心がずれてしまわない様に気を付けます。
下の写真の様に0.5ミリの段差を付けて削ります。
穂先の差し込む側の、先端の角を少し落として、テーパーを付けておくと
差し込み作業が楽です。
又、段差を付けると、穂先から胴にかけての曲がりのノリ(調子)が良くなります。
5.穂先がピッタリ差し込めるように加工出来たら、差し込み口の
作業はいったん終了です。
接着は後で行います。
6.下図の様に、穂先を自分好みに、柔らかくしたい場合は、
細かな番手の紙やすりを使って、穂先を加工しておきます。
横向きに削ります。
カニ餌や、柔らかい餌を使う人は、少し柔らかめの方が、喰い込みが
良いようです。(好みによりますが・・・。)
和竿を作るー6。(インロー部の加工。)に続く。